こんにちは、トーンラボ代表の所長です。
前回ジョイントプレートを交換し、クリアーな音とサスティーンを手にしたレジェンドLST-Z_BBK。
最後は、ピックアップを見直していきたいと思います。

スイッチ操作一つで、音色を多彩に変えられるのがストラトタイプの魅力ですが、
パーツ交換により、幾分使い勝手がよくなったとはいえ、フロントやリアの音は、
素材によるところが大きいのか、安ギターの安い木材では、なかなかいい音では鳴ってはくれません。
せめて、ハーフトーンの音だけでも気持ちよく鳴ってくれれば、曲調に合わせた使い分けもできるのですが・・・。

安ギターとはいえ、3つのピックアップはポジションごとに磁性の違うものが配列され、
抵抗値もそれぞれ微妙に変えられています。
ハーフトーンはハムキャンセル効果が得られ、ノイズにも強い仕様になっています。

素晴らしい
しかしながら、安ギターの、安いピックアップは表現力に限りがあるのか、ハーフトーンはどこかくすんだ音になり、あまりいい音とは言えません。

以前、センターピックアップをアップグレードすれば、幾分いいギターになるだろうと思い、
センターピックアップのみ交換したことがありました。
結果は惨敗。
安ギターは、ピックアップを交換したくらいでは、ピックアップのポテンシャルを引き出せないようです。

夜な夜なECサイトを徘徊していると、面白そうな商品が目に飛び込んできました。

その見た目は、まるでSD社のシングルハムと寸分違わぬ印象です。
詳しい記載がないのが、いかにも怪しい雰囲気を醸し出していますが、
このピックアップを、センターポジションに配置すれば、もしかすると、使えるハーフトーンになるのでは、ないだろうか。
そんなことを妄想し、夢うつつにクリック音を聞いたのでした。ZZZ

もはや病気だ

(一週間経過)
商品が到着したので、早速搭載していきましょう。

ピックアップの磁性を確認し、配列を改めます。
購入したピックアップは、ネック側がN極、ブリッジ側がS極、
元のピックアップはネック側から、S極、N極、S極でしたので、
センターピックアップをリアに移設して、購入したピックアップをセンターに配置しました。
とりあえず磁性の並びは揃えましたが、果たしてこれでよかったのでしょうか・・・。

弦を張り直し、いざ試奏。
・ ・ ・ 。
何かおかしい。
センターポジションの音出しは問題ないのですが、
ハーフトーンはともに出力が低下し、何か音がやせてしまっています。これは・・・、
そうです、アウトオブフェイズ。
ちょっと、安ギターには、これまた安っぽさに拍車がかかった印象です。トホホ
ピックアップの磁性をそろえただけではダメなんですね。
仕方がありません。やり直しです。
ただこの音、
案外カラッと、歯切れのいい音、とも言えないでしょうか。
すっきりとしていて、今回のテーマには合っているような気もしないでもないですが・・・。

結局配線をやり替え、位相をあわせました。

センターピックアップのホットとコールドの配線を入れ替えました
ハーフトーンの音は、
思惑通り、音に深みが出た印象です。
フロント・センター、センター・リア、それぞれの音色に個性があり、曲調に合わせて使い分けが出来そうです。

これぞエレキギターの醍醐味
センターピックアップにハムバッカーを配置するのは、案外面白い改造かもしれませんね。


今回、ピックアップを交換して、新たな課題も見えてきましたが、
ひとまずこのギターの改造は、これで終わりにしようと思います。
半年にわたり続けたこの企画ですが、果たして思惑通りサイドギター(リズムギター)に相応しいギターになったのか。
しばらく使ってみて、総括してみたいと思います。
おしまい。

追伸
2つあるトーンノブは、元のフロントとセンターに効く配線から、フロントとリアに効くように配線をし直し、ハーフトーンの音作りに特化した仕様にしてみました。
※今回使用したシングルハムピックアップ(Delivery from China)

