こんにちは、中年お父さん兼ギターボーカル兼リペアマン兼トーンラボ代表の所長です。
ストラトにおいて最もストラトを象徴するパーツと言っても過言ではない構成部品、
すなわちシンクロナイズドトレモロブリッジ。
当然ながら安ギターにもそれっぽいブリッジがついているわけですが、
スタンダードなブリッジと比較すると、まったくの別物であることがわかります。
ストラトの音を決める重要な要素だけに、音質改善を考えた場合、真っ先に手を入れたくなる部分ではないでしょうか。
安ギターの場合、弦間はナローピッチ(サドル幅10.5㎜)で、弦を受けるブロックは、
鋳造合金製で、必要最小限の質量(薄くて小さい)で製造されています。

鋳造技術の結晶

ピッチが狭いことでコードは押さえやすく、弦の太さはスーパーライトゲージ(009-042)であれば
問題なく綺麗に響き、テンション弱めのフィーリングは、いわゆるギター初心者にとっては、
ありがたい仕様ではないでしょうか。

エントリーモデルと言われる所以
ただ、ギターの腕前が上達していくにつれて、ギターへの理解が進むにつれて、
やっぱり物足りなく感じてくる部分ではあります。

普通でしたら、この段階でエントリーモデルは卒業となり、次のステージに移っていくのでしょうが、
慣れ親しんだギターは、捨てるには惜しいし、処分するにもお金がかかる、
そうだ、中古市場に売却しよう♪
というのが一般的な流れではないでしょうか。
かくして、私のような安ギター愛好家が、そういった個体を回収(改修)することになるのですが・・・。

リユースショップは、循環型社会実現への中核?!
話がそれましたが、ストラトの音に、スタンダードでトラディショナルなブリッジは必要不可欠なパーツです。

鉄製のブロックは、音に芯を持たせ、

重さや硬さも重要
広いピッチは指板幅を有効に活用して、豊かな響きをもたらしてくれます。

ロングスケールギターにとって最適化されたピッチ
ただ、安ギターにおいて、ブリッジを交換すれば望みどおりになるか、というと必ずしもそうとは限りません。
実はそこには大きな落とし穴があったりします・・・(汗)


ブリッジが変われば、弦間も変わり、ピックアップのポールピースのピッチも変わります。
安ギターの場合は、フロント48㎜、センター50㎜、リア52㎜であるのに対し、

50,50,52や 50,52,52も
ストラトはポジションでの違いがなく、一律52㎜だったりします。

変わるのはピックアップのポールピースだけではありません。
弦が豊かに響くようになることで、共鳴の具合も変わり、ギター全体のバランスが変わります。
そのため、ブリッジを変えたなら、トータルでバランスを整える必要があり、
トレモロスプリングやジョイントプレート、ペグやナットに至るまで、
結果的に全てのパーツにおいて手を加えていく必要があります。

そのほかにも、素材との相性や、
木工の加工に至るまで影響があるのだが・・
安ギターをパーツ交換してグレードアップを図るくらいなら、初めからストラトを、
正しく作られたギターを買った方が早い(安い)と思いますが、
自分なりにカスタマイズして、少しづつギターを成長させていくのも、安ギターならではの楽しみではあります。

ギターいじりは楽しい
・プリワイヤードストラトピックガードセット

多機能グルスイッチペイドSSSプリワイヤードロードピックガード
・トレモロユニット用スプリング

・BLACK TUSQ XLナット

BLACK TUSQ XLナット PT-5042-00
・チタン製ネックプレート

掘り出し物の、パーツを手に入れ~
勇んで交換したものの~~
思い通りに、ならないものよ~ ♪

あると思います!
放り出してしまう前に、いろいろ試してみるのも安ギターならではの活用方法。
ブリッジを交換しただけでは、改造は終わらないという事ですね。トホホ

通過点にすぎん

むしろ始まり!
おしまい。

追伸
ブリッジは、サドルピッチのほか、取付ビスの間隔が違うなど、様々な規格が混在いたします。
交換するには元のビス穴を埋めたり、場合によってはブロックを納める穴を拡張する必要もあります。
交換をご検討の際は、慎重に、よく寸法をご確認の上、お願いします。
たとえ安ギターと言えども、改造はあくまで自己責任の範疇で。ペコリ
【 リプレイスパーツリスト 】
・シンクロナイズドトレモロユニット(スチールブロック仕様、弦間ピッチ:11.3mm)

・プリワイヤードストラトピックガードセット

多機能グルスイッチペイドSSSプリワイヤードロードピックガード
・トレモロユニット用スプリング


・BLACK TUSQ XLナット

BLACK TUSQ XLナット PT-5042-00
・チタン製ネックプレート
