こんにちは、トーンラボ代表の所長です。
前回入手しましたレジェンドLST-Z現行品ですが、これから手を入れていく前に、
エイジング処理を施していきたいと思います。
エイジング処理といいましても、ただ単に車の中に放置するだけ。
季節にもよりますが、五月晴れの日の日中には、車内は室温40℃、湿度30%くらいになります。
1週間くらい放置しておくだけで、木の乾燥が進みます。
ネックは痩せ、フレットエンドは飛び出し、場合によってはネックの反りもでます。
この個体の指板は圧縮木材ですが、それでもいくらか収縮しました。
安ギターならではの荒業ですが、確実に材は安定したはずです。
出音もカラッと、乾いた音になってくれるといいのですが、さすがにそこまでの違いは、今のところ感じません。
ネックの調整、フレットの処理は必須ですが、効果は絶大です。



安ギターは、品質管理にコストを割けないこともあり、ネックの変形は日常茶飯事だったりします。
ロットで調整できる範囲の変化なら救いですが、ネックの狂いで使い物にならなくなるギターは少なくありません。
あらかじめ乾燥を促し、材が安定すれば、もしかするとチューニングの安定や、耐久性の向上にも
期待が持てるかもしれません。


幸い今回はネックに反りは出ず、フレットの飛び出しと指板のメンテだけで済みそうです。
改造のベースとして、第一段階クリアーと言ったところです。
その他、フレットの打ち込みに粗もなく、レベルも均一です。

すり合わせの必要なし
現行品のレジェンド、かなりのクオリティなのかもしれませんね。キラリ

お次はフレットと指板の調整です。
つづく。

追伸
とにもかくにも、ネック造りには時間がかかります。
手間のかかる数々の工程を経て、ようやく使用に耐える品質が得られ、
ネックは物理的にもコストダウンの図れない部分であることに間違いありません。
安ギターは、とにかくネック。ネックをどうにかできれば、印象は変わりますよ。
※現行品 レジェンドLST-Z
