とりわけ安ギターのトレモロブリッジは、ピッチは狭く、ブロックは薄くて軽いものが多い。
それ自体の生産コスト削減や、ギターの組付け精度によるものだと思が、
このブリッジこそが、安ギターの安ギターたる所以であると言っても過言ではない気がする・・・。
ブロックの材質や大きさで、確かに音色は違うし、耐久性にも違いがあり、
それは詰まるところギターとしての寿命にも影響する。
そーだ
薄い・軽いは鳴らない、厚い・重いは鳴る、というのが一般的なイメージではないだろうか。
確かにブリッジを変えると音色は変わるし、
狙った音色に寄せるために交換するのも、ギターいじりの醍醐味だと言えるが、
薄い・軽いは、本当に駄目なのだろうか。
安ギターのブリッジは、どれも同じように見えるが、ブランド(メーカー)によって実にさまざまである。
サドルのピッチは、10.5㎜(E to Eで52.5㎜)で、形状はダイキャストタイプが多い。
サドルを支えるプレートの形状は微妙に違いがあり、プレートの厚さも1.6㎜、2.3㎜とさまざま。
アームの径も4㎜だったり、5㎜だったり・・
ブロックは、ほとんどが鋳造製で薄く、重量は軽いものもあれば、重いものもある。
同じくブリッジの取付ビスにも違いがあり、最近のものは、比較的細いものが使われていることが多い。
ビスが細いと、強度が不足し、これも寿命にかかわる部分だと思うのだが、細いことでのメリットもある。
ビスが細い = ビス頭が小さい、となる。
ビス頭が小さくなれば、サドルと干渉しにくくなり、オクターブ調整でサドルが前後できる距離がわずかだが長くなる。
個体差かもしれないが、安ギターというものは、とにかく精度にバラツキがある。
ネックの取付穴がずれていたり、ブリッジが傾いていたり、キャビティが貫通していたり・・・(汗)
特にブリッジがダメだと、音程が合わなかったり、ブロックがボディーに干渉するなど、
楽器として機能しなくなる恐れがある。
この小さなブリッジは、そんな精度の甘さを踏まえた、ストラトがストラトであるための工夫ではないだろうか。
そーだ
それは言うなれば、
涙 ぐ ま し い 企 業 努 力 の 末 に 生 ま れ た 、
新 た な ス タ ン ダ ー ド と 呼 ぶ に ふ さ わ し い ギ タ ー ブ リ ッ ジ 。
おいおい
ちなみに安ギターのブリッジの傾向として、薄くて軽いものは弦振動が分散しやすく
サスティーンは短く、鳴りはマイルド。
チープな音が好き
生音は大きくなりがちで、アコースティックな響きがある。
物は言いよう
薄いことでアームの可動域は大きくなる。
材やパーツに耐久性がないと、チューニングは安定しないぞ
サドルや、スプリングで音色は変わるので、ブリッジごと交換する前に、色々試すのも面白い。
おしまい。
追伸
音や見た目の好みは人それぞれですが、パーツを交換することでバランスは変わり、
少なからず耐久性にも影響があります。
たとえ安ギターと言えども、改造はあくまで自己責任の範疇で。ペコリ
取付、調整とも、難易度高し
安定度抜群
定番!?
このブリッジは、スタンダードの真逆に位置するギターブリッジ
安ギター愛好家だけに許された特権
流石にスタンダードに製作されたギターの穴を埋めてまで
このブリッジを付けたりしないもんね