そもそも入門用のギターに、見た目以外の要素を求めても仕方がないのでは、と思う今日この頃。
入門用ギターでも、入門期間を過ぎても使い続けられるような方法は果たしてないだろうか、
使い捨て社会に一石を投じ、持続可能な方法が安ギターにもないものだろうか・・・。
今回、紹介しますこのギター、フォトジェニックST-180 BKと分類しているギターです。
Tone Lab ライブラリーより
安ギターの代名詞と言っても過言ではない、フォトジェニックのストラトタイプを改造して製作した1本です。
これまでの改造点としては、ナットをブラス製に交換、フレットの摺合せ、ストリングガイドを除去、
アッセンブリを2H仕様に変更、ヘッドストックをブラックに塗装しています。
安ギターと言えば、ナローピッチの貧弱なブリッジが標準仕様となっている為、
改造ありきで考えた場合、このブリッジをどうするかで方向性が決まってくるように思います。
元の穴を埋め、ワイドピッチのブリッジに交換し、ピックアップもそれに合うものに交換すれば、
いわゆるスタンダードなストラトに近づけることも出来ると思いますが、
これは結構ハードルが高い改造だと思っています。
ボディー材は、往々にして出生不明の木材が使用されているため、埋め木をしたところで、
強度が担保できるかは、やってみないと分からない部分であり、
仮にそこをクリアーしたとしても、スタンダードに近い音響特性が得られるかどうかは不明。
何より、スタンダードなパーツは高価なため、安ギターにかける費用がギター本体よりも高くなり、
費用対効果に満足できるかどうかは、それこそ自己満足の範疇になります。
費用をかけずに、それなりに使いまわしがきいて、その気になれば長く使えるようなギターを考えた場合、
ブリッジは、現状付いているものを使用する方向で考えてみようと思います。
前にも記事にしましたが、ナローピッチでロングスケールの場合、通常のピックアップ構成では、
使い勝手が限られるので、ここは思い切って変更してみようと思います。
多少の投資はやむを得ない
また薄いブリッジは、弦の振動をしっかり受け止めることが出来なく、散漫になるため、
使用できる弦は、おのずと細い弦に限られてきます。
スーパーライトゲージまでだな
今回はボディのキャビティがHSH構造だったので、2ハム仕様のギターにしてみました。
細い弦でも迫力を出そうとナットはブラスナットにし、どういうわけか、ストリングガイドを使用しなくとも
テンションが得られたので、いっそのこと外してしまいました。
チューニングは安定したぞ
ヘッドストックは、そのままでもよかったのですが、オリジナリティを持たせようと、黒く塗ってみました。
マッチングヘッド渋い
細い弦は、スプリング2本でもバランスが取れます。
今回買ってみたヘクサポールピースタイプのハムバッカーが、思いのほか繊細な音で、
軽いボディ、軽いパーツと相まって、軽快なギターに仕上がりました。
コードをガシャガシャ弾くにはうってつけの1本です。
今回は上手くいきました。
毎回上手くいくとは限らない
ギターを奏でるジャンルや用途によって、改造の方向性も多様にあると思いますが、
私にとっては、ドンピシャの改造だったのではないでしょうか。
しばらく使ってみて、特に不満はありませんが、もしかするともう少し手を加えるかもしれません。
乞うご期待。
誰も期待してないぞ
追伸
今回紹介しました改造は、主観的解釈に基づくもので、どなたにでも満足いただける改造とは限りません。
たとえ安ギターと言えども、改造はあくまで自己責任の範疇で。ペコリ
※今回使用したパーツたち
出力も控えめで繊細な音。クリーントーンが秀逸なり
配線済みでお買い得
加工は必須